どんなお世話をしたらいい？ マルチーズの飼い方のポイントが知りたい！

マルチーズの基本情報を教えて！

マルチーズは地中海のマルタ島出身の小型犬です。3000年以上もの歴史があり、日本に入ってきたのは1960年ごろでした。理想の体高は20～25cm、体重は2～3kgで、抱っこしやすくキャリーバッグなどでも楽々運べるサイズが魅力です。

小型犬は忙しなく気の強い犬種が多いですが、マルチーズの性格は温厚で人懐こく、子どもにも寛容。ある程度の警戒心はありますが、いつまでも吠え続けたり、必要以上に攻撃的になったりすることはありません。好奇心は旺盛でも、手の付けられないいたずらっ子ではなく、どんな家庭でも飼いやすい犬種です。

真っ白でやわらかな毛並みがマルチーズの特徴で、毛色はホワイト一色のみです。シングルコートで抜け毛が少なく、カットしなければ引きずるほどに伸び続けます。トリミングでさまざまなスタイルを試したり、リボンなどでまとめたり、アレンジが楽しめるのもマルチーズの魅力ですね。

マルチーズを飼うなら社会化トレーニングを

マルチーズは基本的に明るく穏やかな性格のはずですが、なかには繊細で臆病な犬も見られます。性格は遺伝半分、環境半分ですから、おおらかなマルチーズも育つ環境によっては怖がりで攻撃的になることがあるでしょう。

犬は生後3～16週間くらいに、社会化期といって世のなかを理解する時期を迎えます。物事に対して警戒心や恐怖心が少ないこの時期に、できるだけたくさんの経験をさせるのが、犬をおおらかな性格に育てるポイントだとされています。
マルチーズは毛並みが真っ白で、飼い主が汚れるのを嫌がってあまり外に出したがらないことが多いようです。また、抱き上げやすいサイズや甘え上手な性格から、抱っこされやすい犬種でしょう。それが災いして、たくさん経験を積むべき時期に家に閉じこもったり、飼い主に抱かれてばかりいたりしてしまうことがあります。

小さくかわいらしい容姿でも、マルチーズはれっきとした犬です。子犬のころからしっかり運動させて、犬や人との交流の機会を持ちましょう。たくさんの音やにおいに触れさせて、怖いものの少ないマルチーズに育ててください。

毛並みの手入れが欠かせないマルチーズ

マルチーズは抜け毛が少ないものの、1本1本が絹のように細く絡まりやすいです。毛玉になれば切るしかないので、そうならないように毎日ブラッシングしてください。子犬のマルチーズの毛は絡みにくいですが、そのころからブラシに慣れさせておきましょう。

真っ白な毛は汚れが目立ちやすく、こまめなお手入れが必要です。食事や排泄のあとはすぐに拭き取らないと、汚れが沈着して変色してしまうことも。涙やけなども起こしやすく、目元のお手入れが欠かせません。散歩のあとは当然体が汚れるので、シャンプーは月に2回程度行うといいでしょう。

トリミング犬種なので、定期的なカットが必要です。目のまわりの毛もどんどん伸びるので、目に入って傷つけないよう、まめに切るか、ゴムなどでまとめてください。

マルチーズの部屋の温度管理は大丈夫？

マルチーズを飼うなら、気温は飼い主がしっかり管理してください。シングルコートのためマルチーズは体温調節が苦手です。屋外で飼うのは難しいでしょう。

温かい国出身のせいか特に寒さに弱く、冬になると散歩に出るのを嫌がることも。我慢させていると血行が滞ったり、免疫が下がったりと病気にかかりやすくなってしまいます。震えていたり動きが鈍くなったり、丸くなって寝ているようなことがあれば、寒さ対策グッズを用意しましょう。

暑さにも弱いのがマルチーズの特徴。室内で飼われる歴史が長いせいでしょうか。夏の留守番は熱中症に注意してください。常に新鮮な飲み水を準備し、エアコンも入れてあげましょう。散歩は早朝や夕方などに出かけるのがいいですね。

温度調節のために、子犬のうちから服を着ることに慣らしておきましょう。

小さなマルチーズは散歩しなくてもいい？

運動量は多くありませんが、マルチーズにもやはり運動は必要です。室内遊びでも量としては十分ですが、社会化トレーニングを兼ねて散歩に連れ出してください。運動とともに、他人との触れ合いを意識しましょう。1回15～20分程度で、朝晩の2回が理想です。

また、マルチーズは食が細い犬が多いといわれています。運動や遊びでおなかを空かせてあげるとともに、あまりに食べない状態で運動して低血糖を起こさないよう気を配りましょう。特に子犬は注意です。

小型犬に多い膝蓋骨脱臼はマルチーズも注意したい病気です。滑って転倒したり、段差を飛び降りたりしないように教えておくことも重要です。

まとめ

おとなしすぎず騒がしすぎず、落ち着きがあって人懐こく、誰にでも飼いやすいマルチーズ。長年日本で人気犬種なのも納得です。
ぬいぐるみのようにかわいい犬種ですが、飼うときは犬であることを忘れず、社会化トレーニングや運動をしっかりと。清潔感ある毛並みの手入れは大変ですが、手をかけた分だけマルチーズをかわいく思えるはずです。